付木職とは、竈を着火するとき、点灯のときなどに用いる付木を作る職人のこと。
檜の薄い木片の一端に硫黄を塗ったもの。この硫黄に重クロム酸カリを混ぜて、赤燐とこすって火をつけるマッチはまだ作っていません。西洋から輸入され、摺付木(すりつけぎ)と言う名前で呼ばれたマッチが国産化されたのは、明治8年のことです。
左の図は、付木職人が檜の薄い木片を作っているところ。
硫黄は、塊を水で練って桶に入れ、そこに木片を半分漬けて乾かします。
こうして作った付木は、百枚単位で藁で束ねて売ったようです。
明治になって、マッチが登場すると、あっという間にこの職人は居なくなったようですね。