江戸の職人経済

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建具職人

大工が家の骨組みを作り、左官が壁を作り、屋根職人が屋根を葺くと、残りは家の扉とか窓ということになります。

戸(扉)、障子、襖などを作るのは建具師です。しかし、建具師はその骨組みしか作りません。襖の紙の部分を作るのは経師(きょうじ)職人です。またの呼び名は表具師。

建具職人は関東では建具屋と呼ばれ、関西では戸屋と呼ばれていました。
この職人はほとんど釘(鉄釘)は使いません。小さな(細い)木材を組み木として刻み、組み合わせて作ります。

そのため、使う道具の多いこと・・・
手斧(ちょうな)、鉋(かんな)、鑿(のみ)、木椎(さいづち)、錐、小刀、鋸、挽回(ひきまわし)、鼠歯(ねずみば)、斧、金槌、鉞(まさかり)、玄能(げんのう)、槍鉋(やりかんな)、曲尺(さしがね)、墨壷、鑢(やすり)・・・
これらの道具を使って、細かい細工を木材に施し、そして組み上げていくのです。

使用した材料は主に「杉」「檜」です。木の肌をそのままにする場合がほとんどですが、そこを漆で塗る場合は塗師(ぬし)の出番となります。
建具師は、木が湿度によって延び縮みすることなども良く計算して組み合わせます。ここまで細かく気を使ってこそ、スライド式の扉が可能だったのではないでしょうか。

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