江戸の職人経済

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蕎麦屋

いまではどこにでもある蕎麦(そば)屋ですが、蕎麦屋は江戸時代から出てきた一種のファストフード店です。

蕎麦は荒地でも栽培の比較的やりやすい植物です。しかし、その脱穀は手間がかかり、また重労働になるようですね。
五穀(米、麦、粟、大豆、小豆)には入らない雑穀ですが、江戸っ子はそれを食することに粋(いき)を感じていたようで、蕎麦屋は繁盛したようです。

江戸では蕎麦屋がうどんも提供し、関西方面ではうどん屋が蕎麦を提供したそうですから、こんなところにも関東と関西の文化のギャップがあるようですね。

蕎麦粉はぼそぼそで、水だけでは固まりません。そこで小麦粉などを入れてバインドします。これをつなぎと言いますが、小麦粉ではなくとろろ芋などでつなぐ場合もありますね。
二八蕎麦は、蕎麦粉8に対して小麦粉2を混合して作った蕎麦。江戸時代は小麦が高価だったのでこの比率ですが、現代では小麦の方が安くなったので、逆になっている蕎麦屋さんもあるようです。
蕎麦が一杯16文だったことから2×8=16なので二八蕎麦だという説もありますが、さてどうでしょうか?

蕎麦は、つなぎを混ぜた粉を少量の水を加えながら練り上げ、それから麺棒でうすく延ばします。この時蕎麦が麺棒にくっつかないように打ち粉を掛けながら行います。
それから伸ばした蕎麦をたたんで包丁で同じ太さに切断し、茹で上げます。簡単なようで、同じ太さに揃えて伸ばし切断するのは難しく、またいかに細く打つかなど、そこに蕎麦職人の技量が競われたようですね。

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