江戸時代、当然ラジオとか映画、テレビは無く、楽しみは芝居見物だけでした。そこで、その舞台をデザインし、道具を作る職人が必要になります。
劇場の道具、即ち一切の器材、及び遠見の山川樹木などを造作する職人を「芝居道具方」と申しました。
舞台の山川、そして建物を作るのは大道具方、また役者の持つ刀とか武器など、本物を使えない場合、あるいは本物でもかまわない場合でも、揃えておく必要があります。それを行ったのが小道具方となっていますから、この言葉は現代まで変わらなかったようですね。
映画が出来て、テレビが出来て、そしてビデオ映像が誰でも撮れる時代になっても、演劇の基礎はこの頃と同じ。
今後ハイテクがいくら進んでも、人を感動させるのは、この時代とまったく同じ演劇の技術ではないでしょうか?