歌舞伎役者など、演芸用の鬘を作成する職人が鬘(かつら)師です。この鬘を、演芸の役に合わせて結う職人は床山(とこやま)と言って、鬘師ではありません。
どうもこの床山が、現在の床屋の語源らしいですね。
1681年に書かれた「都風俗カン(金偏に監)」解説によりますと、「銅の薄板を打ち述べ、それに毛を植えつけて好みの髪型を作り、鬘と称して狂言に用いたるは寛文延宝年間より仕初めたること疑うべからず」と書き記されているそうです。
河原乞食と言われながら、演劇を行っていた時代。すでに鬘をつけて政治風刺などの芝居表現をやっていたのでしょう。現在のインターネット上の政治化の中傷など、その頃から見れば甘いものかも知れませんね