江戸の職人経済

このCGは、江戸暦サイトのものです。クリックでリンクしております。

碁将棋盤職

碁・将棋は日本のゲームです。碁盤と碁石、将棋盤とその駒を作る職人を碁将棋盤職と申します。

碁盤・将棋盤は、榧(かや)木、あるいは銀杏の木を陰干しして乾燥させ、木目に合わせて四角く鋸で切り出した材料を使用します。

材料の表面を削って、盤の下側に「ヘソ」と呼ばれる穴を掘ります。ヘソを彫る理由は、碁石とか駒を打ったとき、その音の響きを良くする為のものだそうですが、この穴を「血溜まり」と呼び、勝負で不正を行った場合、その場で首を切って盤を裏返しにして底に置いたからだと言う人も居ります。

そのあと、色付けしてから蝋を塗ります。それから目盛りを付け、最後に梔子(くちなし)の実の形に彫刻した足を取り付けます。なぜ梔子の形なのか、それは勝負の観戦者が余計な口を挟まないようにとの警告の意味でデザインされたそうですね。

碁石の黒は那智石、そして白は朝鮮蛤の殻を使います。一個5~6グラムくらいの重さでないと、あの「バシッ」という音が出ないそうです。

諸儀の駒は柘植(つげ)最も適しているそうです。

昔から勝負の世界は厳しいもの。従って、そこで使う道具も、高価なだけでなく勝負の「覚悟」が演出されていなければなりません。
不正を嫌う日本人の感性を育んできたものは、碁・将棋というゲームの世界でも同じですね。

コンピュータゲームのような「覚悟」の無い世界とはまったく異なる、緊張感あふれる道具なのです

Copyright ©2011 江戸いちばGroop All right reserved.