船大工職人とは、「和船」と呼ばれる木造船を作る大工職人のことです。
帆船などもそうですが、江戸時代は川での船遊びが流行しておりますから、屋形船とか河口などで漁をする釣り舟などが多かったようですね。
船底、船側には杉材、船縁(ふなべり)には檜材が使われました。
船大工が、板材に墨線を入れます。湾曲した部分の板ですから微妙な線だったのでしょう。その線に沿って、木挽職人が板を切っていきます。
切り出された板を、接合させて船板を作り、船板の各部を船釘で打ち止めて船形を作り、船梁(ふなばり)を入れて完成させます。
船大工が仕事をするのは、「仮屋(かりや)」と呼ぶ造船小屋で、水辺に作られたようです。