銅で出来た鍋とか、鉄で出来た釜に穴があいた時、そこを埋めることを行う職人が鋳掛職です。
仕様する金属は、白ろう(しろめ)と呼ぶ「銅と亜鉛」の合金でした。(真鍮とか砲金などとほとんど同じ)
これを鞴(ふいご)を使った火で溶かし、穴をふさぐわけです。
図のように、自分の家で仕事をする者もいましたが、主に鞴を担いで「いかけや~いかけ」と声を出しながら、街中を行商して、注文があればその場で火を起こして作業をやったようです。
火を起こす小さな炉も持ち歩いたようで、そこで白ろうを溶かして、鍋などの穴のあいた場所に粘土を使って溶けた白ろうが散らないようにして、そこに白ろうを流し、うまく穴に流し込んで固め、穴を塞いでいたようです。
アルミが全盛の今となっては、このような修繕は無理かも知れませんね