北朝鮮は3度騙すか・・

4月20日、朝鮮労働党の中央委員会総会を開き、21日から核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を中止し、北東部、豊渓里の核実験場を廃棄すると決定したそうです。

この席で金正恩委員長は、「経済建設と核戦力建設の並進路線の偉大な勝利を宣言することについて」という決定書を示し、満場一致で可決したと言うことです。
この決定書には、「核実験中止は『世界的な核軍縮に向けた重要な過程』であり、北朝鮮は『核実験の全面中止のための国際的な努力に合流する』として『わが国に対する核の威嚇がない限り、核兵器を絶対に使用せず、核兵器や核技術を移転しない』として『透明性を担保するため』豊渓里の核実験場を廃棄する・・そうです。

金委員長は朝鮮半島の緊張緩和と平和に向け、「劇的な変化」が現れているとして、「(北朝鮮の)核戦力の兵器化の完結が検証された」と述べ、「もはやいかなる核実験や中長距離・大陸間弾道ロケット(ミサイル)試射も必要なくなり、核実験場も使命を終えた」と述べましたが、核保有国としての立場は変えておりません。

すでに3回の核実験で、どっちみち豊渓里の核実験場はもう使い物にならないのではないでしょうか。
先日河野太郎外相が「まだ核実験の動きがある」と示したのは、実は核実験場から別の場所へ使えるものを移していたとも考えられます。
また、ICBMなどは「宇宙開発を進める」という理由で再開することは可能ですし、今回の北朝鮮の発表は、トランプ政権を騙し経済再建という理由で金をせびる手段だとしか思えません。

また、トランプ大統領はこの騙しに乗ってしまうのでしょうか。
核実験場から何がどこへ運び去られたのか、アメリカのステルス偵察機の情報で、行き先を把握できているのでしょうか?

もともと北朝鮮の各実験と立て続けに行われたミサイル発射は、「アメリカよ、北朝鮮を見よ」というメッセージ性の強いものでしたから、今回米朝会談にこぎつけた金委員長としては半分は目的を達成したようなものです。

トランプ大統領からすれば、核放棄がうまく行って北朝鮮がアメリカ側に取り込めれば「宿敵・中共」に対する強力なボディブローになりますし、秋の中間選挙に向けてのバックアップにもなります。

トランプ大統領側が、核実験の場所を他に移したり、研究施設を残したりしている航空写真のような証拠を持っていれば、それを示して査察の受け入れを迫り、「リビア方式」を受け入れるように交渉することも可能ですが、証拠が無ければ金委員長の言う事に反論がやり難く、議論負けになる可能性もあります。
この場合、アメリカ・3度目の失態となって中間選挙には不利になってしまうかも知れませんね。

しかし、これでトランプ大統領が「金委員長の非核化」を受け入れざるを得なくなったとしても、北朝鮮の最大の目的は「経済支援」ですから、それだけで会談を終わらせることは出来ないでしょう。

トランプ大統領は、「核の問題はそれで良いとしても、経済支援は日本がやることになっている。しかし貴国と日本との間には「拉致問題」があって、それを解決しない限り経済支援はなされないだけでなく、経済制裁は解除できないよ。お前さんも親父から大変な負の遺産を背負い込まされたものだな。どうするつもりだ」と振ればどうなるでしょうか。

おそらく金委員長は、「拉致問題はすでに解決済みだ。それをいつまでも問題としている日本側が異常なんだ。」と言うように思います。

トランプ大統領は、「日本には拉致被害を受けた者の家族が居るんだぞ。そして大勢の支援者も居る。ある意味で日本国民すべてが拉致問題を注視していると言ってよいだろう。そして彼らはすべて有権者なんだよ。民主主義がわからなければ理解できないかも知れないがな。ようするにこの問題をどう解決するかは、金委員長、あなたの手腕にかかっているんだ。」と述べるように思いますね。

金委員長は、「しかし拉致問題はもともと日本の活動家から持ち込まれた話だ。私はまだ子供で詳細は判らないけどな」とトランプ大統領に返したとしたら・・・
「そんなことを言って何になる。問題は現状北朝鮮に居る被害者全員を返すのか返さないのかだ。もしすでに死亡してしまった者がいるなら、それをどう日本に話し承服させられるかどうか、そこだよ。俺はシンゾーや、多くの日本国民に『拉致事件を解決する』約束をして今ここに居るんだ。」

これに金委員長がどう返事をするかどうかです。答えが曖昧なら大統領はそこで「じゃあ決裂だよ。経済制裁と軍事圧力は解除できない」として席を立って帰れば正解なのです。

もちろんここで金委員長から拉致被害者の生還が約束されれば、その場で「じゃあシンゾーに電話させろよ」として日本政府と繋ぐかも知れません。後は外務省の仕事になりますね。河野太郎外相に直接金委員長から約束させれば良いのですけどね。

北朝鮮は国際的約束を守る国家ではありません。ですから拉致被害者の調査を日本の警察が北朝鮮で行うことを北朝鮮側が受け入れて解決するまでは「経済制裁」解除はしてはいけませんけどね。

試される習政権、中共の行方

軍事強国を目指し、中華思想を世界の宗教の上位に置いて「中華式平和」という地獄の実現を目指す習政権です。

4月の始め、オーストラリアの艦船が南シナ海を航行中に中共の艦船から「挑発」を受けたと言います。
中共はこの時、南シナ海で「中共史上最大規模」と称する観艦式や軍事演習を実施していたそうです。オーストラリアの艦船はフィリピンのスービック湾や、マレーシアのコタキナバルから、ホーチミンに向かう途中であり、目的は親善訪問。
南シナ海を中共の内海にしようとしている習政権は、このオーストラリアの艦船に「荒々しい挑発」を丁寧な言葉で行ったと言うことです。(オーストラリアABC電子版)

具体的な挑発の内容は判りませんが、世界が公海としているところを「昔から中共のもの」と勝手に宣言している習政権との衝突であることは間違いないでしょう。

世界の覇権を目指す中共は、経済面でも「ダボス会議」に挑戦して「博鰲(ボアオ)アジアフォーラム」なるものを作っています。胡錦濤前国家主席の肝煎りと中共政府の全面的支援で2001年に作られたこの会議には、現在オーストラリア、バングラデシュ、ブルネイ、カンボジア、中国、インド、インドネシア、日本、イラン、カザフスタン、キルギス、ラオス、マレーシア、モンゴル、ミャンマー、ネパール、パキスタン、フィリピン、韓国、シンガポール、スリランカ、タジキスタン、タイ、トルクメニスタン、ウズベキスタン、ベトナムの26か国が参加していて、本部は北京に置き、毎年「博鰲」で開催されていたものです。

評論家の石平氏によりますと、この会議は2015年がピークでこの時はアルメニア、オーストリア、インドネシア、ネパール、スリランカ、ウガンダ、ザンビア、オーストラリア、カザフスタン、マレーシア、オランダ、カタール、スウェーデンなどの元首や首脳までもが参加したと言うことです。その理由はその前に発表された「一帯一路構想」が気になって参加したものと思われるそうです。

しかし2018年4月の会議には、オーストリア大統領、オランダ首相、フィリピン大統領、モンゴル首相、パキスタン首相、シンガポール首相の6カ国元首・首脳だけの参加となってしまったとか。
そしてこのフォーラムの発起国であるインド、日本、インドネシア、マレーシア、ベトナム、韓国、タイなどのアジア主要国の首脳はそろって欠席したと言うことから、石平氏は「一帯一路構想」のインチキさに気がついた国は、すでに「中共離れ」を始めたのだろうと述べております。
もちろん中共はこの4月の習主席の演説を「世界の向かうべき方向性を定めた画期的演説」などとたたえているそうですけど・・・

我が日本も、すでに中共との対決が激しくなってきたことは、最近の「安倍卸しサヨク」のマスコミ大動員のキャンペーンからも解りますね。財務省次官の朝日新聞女性記者へのセクハラ問題など、実体はボイスレコーダで取材外の時間に取った音声の切り貼りでセクハラを演出し訴えているわけです。
そしてそれを「任命責任」などと言って安倍首相の3選阻止というシナリオが描かれています。もちろんこのシナリオを知っているのは習政権でしょう。
それだけ日中間がきな臭くなってきたということですね。

現在自衛隊がアジア各国に対して行ってきた「反中作戦」が効果を上げてきました。作戦名は「能力構築支援(キャパシティ・ビルディング=キャパビル)」と言うのだそうです。
2012年(平成24年度)から始まったこの作戦は、自衛隊が災害派遣や国連平和維持活動(PKO)で蓄積したノウハウを有効活用し、専門知識を持つ自衛官らを派遣したり、支援対象国の実務者を招いたりして他国軍の能力を高め、海洋安全保障や災害救援などに関するアジア各国の能力を高めることにあると言います。これは日米豪の枠組みの中で行われ、陸自は施設整備の測量や機械整備、救急法の指導と訓練を担当しているとか。

もちろんこれが我が国の「一帯一路」に対抗する意味合いもあることは間違いありません。一般的に東南アジア各国はアメリカを中心とした多国間の枠組みで支援しようとすれば、受け入れに腰が引ける傾向があり、そこを中共が突いてくるわけです。ですからこの枠組みの中でも日本が全面に出ることが必要なのでしょう。(だから中共は大反発をするのです)
そうだからこそ、日本国民が目覚める必要があるのですけどね。(現状、アジア各国にとって平和維持のネックになっているのは「サヨクに騙される日本国民」なのですね)

対する中共は、アメリカから無人機の技術をパクり、現在プレデターの模造品の製造を始めてアジアとかアフリカに売りまくっております。価格がアメリカのプレデターの10分の1くらいだとか。
しかも中共の戦略にとって必要ならば無料でも貸与しているとか。もちろんその偵察データーが北京でも見られるということに意味があるわけですが。
この前日本の海保が東シナ海を飛ぶ中共製プレデターの写真を公開しました。その意味は、「レーダーで見えましたよ」という意味のようです。ステルス性能は無いようですね。

アメリカのピーター・ナバロ通商顧問は、「米国製のコピー品を中東に輸出している」と、この中共製無人機を批判しました。
そして従来は安全保障上の喫緊の理由がない限り原則として輸出を認可しなかった無人機を、今後は日韓などの同盟国にとどまらず、インドや中東・ペルシャ湾岸の友邦諸国への輸出拡大を容易にすることにしたということです。

海上保安庁もどうやらプレデターから攻撃兵器を外した下位機種「ガーディアン」を導入するようですからね。

世界はこのようにして中共を注視しております。さて、習政権は今後どのような手段に出て来るでしょうか。そして中国共産党の行方は・・・

拉致被害者奪還・日米首脳会談

拉致問題の話題ではトランプ氏は神妙な面持ちになり、「拉致問題へのシンゾーの情熱はすごいな。貿易問題とは迫力が違う。長年執念を燃やし、決してあきらめない態度はビューティフルだ。シンゾーの情熱が自分にも乗り移ったよ。私も拉致被害者のご家族にもお会いしたんだ。最大限の努力をするよ!」と語ったとか。

また、安倍首相も「この問題が解決しない限り、私は政治生命を終えることはできない」と語るなど、日米首脳会談で「拉致問題」がこれだけ強く取り上げられたことは無かったと思います。

しかし問題はどのような努力がなされるのかという点です。
北朝鮮が真っ当な解決を考えているとは思いません。「横田めぐみ」さんの生存情報はあるようですが、現在どこに居て何をしているかは解っているのでしょうか。
その他の被害者はどこでどうしているのか、その情報は日米で掴んでいるのでしょうか。

首脳会談では、これまで拉致事件が進展しなかったのは「アメリカ政府の関心が薄かったことが大きな要因だ」ということで、「米朝首脳会談でトランプ氏が拉致問題を取り上げれば、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長も無視を決め込むことは難しくなる。」と記事に書かれていますが、北朝鮮側は「金体制の維持」が主な交渉であり、「核の段階的撤廃」を交渉材料としております。

アメリカが拒めば、そのまま会談決裂となり「その後は何かが起こる」とはトランプ大統領の脅し文句ですが、「拉致の解決」はどちらかというと日本の弱点でもありました。
「拉致家族会」などが救出を訴えても、北朝鮮内部の情報がつかめず、軍事を忌避した日本の体制がスパイなどを送り込んで拉致被害者と接触するなどの行動を阻害してきたからです。

また、2002年に帰国した5名の拉致被害者からも、他の拉致被害者がどこに居るのか、どうなっているのかという情報は聞き出せなかったようですから、北朝鮮側が隠蔽を強くしていることは想像に難くありません。

この固い壁をアメリカが関与することによって壊すことが出来るのかどうか、そこが疑問なのです。もしアメリカが北朝鮮にスパイ網を持っていて、そこから拉致被害者のなんらかの情報を掴んでいるのであれば、それを梃にして北朝鮮側に迫ることも出来るでしょう。それがあるのかどうか、それが判らないのでこの会談が奇妙に思えるのです。

アメリカにも拉致被害者が居ります。デービッド・スネドン氏です。そして彼は現在「北朝鮮で結婚、英語教師で子供が2人居て、平壌に住んでいる」と言う情報が流れております。
この情報は韓国の拉致被害者団体代表のチェ・ソンヨン氏からもたらされたもので、日本の古屋議員を経由してアメリカが掴んだと言うことですが、このような情報が日本人拉致被害者に対してもあるのかどうか、それが判りません。

なんらかの情報がないと、北朝鮮は「拉致問題は解決済み」とか「死亡した人間を生き返らせることは出来ない」などという言葉をぶつけてきます。
それに対して「解決はしていないし、死亡した証拠もない」として何らかの情報を突きつけなければ、彼らは動かないと思うからです。

ともかく、アメリカは核の撤廃に向けての交渉から始めるでしょう。「手法はリビア方式でIAEAとアメリカ軍がこれを行う」という撤廃の段取りに対して金正恩委員長が「段階的に行うことが必要」などと反論してくるはずです。

さらにアメリカは核だけでなく、毒ガスや生物兵器と言った非人道的無差別殺害の危険なプラントの解体も要求し、それにも金委員長は答えなければなりません。
その次が日本人拉致問題になるでしょうが、交渉材料が無ければ「拉致問題は解決済み」と言う委員長に対してトランプ大統領は何も言えないでしょう。拉致被害者に同情しても、それで交渉は出来ないからです。

北朝鮮は金体制の維持を望んでいます。しかし会談が決裂したらアメリカは何らかの行動に出るでしょう。当然経済制裁は継続します。しかし中共は制裁を解除するかも知れず、他の国々もどうするか判りません。

はっきりと「金体制は継続させない」とする強いメッセージで米朝会談を決裂で終わらせて、軍事攻撃を開始し、日本の自衛隊も「拉致被害者救出部隊」として北朝鮮国内に入って行くという筋書の方が、成功・失敗に関係なくすっきりするような感じもしますけどね・・・

日米主脳会談20180418

安倍首相は4月18日にフロリダ州パームビーチの「マールアラーゴ」でトランプ氏と会談しました。
もちろん議題は米朝首脳会談を含めた北朝鮮問題に関する対応を綿密にすり合わせることです。特に「拉致被害者救出」という点でトランプ大統領に強く迫ったようで、大統領は「日本のために最善となるようにベストを尽くす」と強調したそうです。

また、北朝鮮による核・弾道ミサイル計画の「完全かつ検証可能で不可逆的な廃棄」(CVID)についても話し合い、トランプ氏は「北朝鮮には強い姿勢で臨む」と述べて北朝鮮に対する最大限の圧力を維持していくことで一致したそうです。

ただ、この会談では最初に通訳だけを入れた「一対一」の会談を行い、その後谷内正太郎国家安全保障局長とジョン・ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)も加わっての少人数会合になったと言いますから、かなり現実的な今後の方向性が話されたのだろうと思います。

トランプ大統領は、ティラーソン氏を国務長官から外し、CIA長官だったマイク・ポンペオ氏を国務長官にしましたが、これは拉致問題を解決するための布陣ではないかと思われます。
ポンペオ長官は3月30日から4月1日に北朝鮮を訪問し、金正恩委員長に会っております。

この会談の内容はサンダース大統領報道官によって、「政権はCIA長官の旅行についてはコメントしない」とする声明を出しました。ですから何が話し合われたかは判りませんが、4月12日に行われたポンペオ氏の国務長官指名承認公聴会で「米朝首脳が外交的成果を達成する道筋をつける対話の条件設定を楽観視している」と話していることから、北朝鮮側が相当譲歩してくる可能性は大きいようです。

おそらくこの会談の中で、日本の拉致問題を解決しない限り、この交渉は決裂になるとの見通しを北朝鮮側に伝えたのかも知れません。
北朝鮮側は4月17日に、横田めぐみさん=失踪当時(13歳)=の夫だった韓国人拉致被害者、金英男氏(56)が韓国で暮らす母らを平壌へ招待する計画を北朝鮮当局と進めていると、韓国の拉北者家族会の崔成龍代表が述べたようです。
つまり5月に行われる予定の南北首脳会談の席で、「横田めぐみ」は死亡したということを暗に表明したいのでは・・・

北朝鮮側は日本人拉致で「横田めぐみ」さんが象徴的な存在であることを招致していて、1994年にめぐみさんは死亡したことを印象付けようと必死のようです。

横田めぐみさんの夫だった金英男氏(56歳)は1978年に韓国南西部で拉致され、現在工作機関の幹部になっているという韓国当局の情報もあります。
もし横田めぐみさんも生きていて、工作機関に入っているとすれば、表に出られない事情があるのかも知れませんね。

しかし日本人拉致は横田めぐみさんだけではありません。「有本恵子氏」や「田口八重子氏」など多くの名前がリストに出ております。
この問題についてトランプ大統領はどのような方向のディールを行うのでしょうか。また、どのようにして欲しいと安倍首相は述べたのでしょうか・・・

基本的にはこの拉致問題は日本国政府が北朝鮮とやり合うべき問題です。トランプ大統領に助けてもらうとしたら、拉致事件は日本人やアメリカ人だけでなくタイ人・ルーマニア人・レバノン人・オランダ人・フランス人・ヨルダン人・ギニア人・イタリア人・シンガポール人・マレーシア人・韓国人・中国人も含まれていることを前提に北朝鮮に迫るべきではないでしょうか。

北朝鮮に対しては拉致事件だけでなく、核兵器撤廃の件もあります。世界はむしろこの方を注視するでしょう。
リビア方式を考えたのはボルトン氏です。これは核・ミサイル装備、関連機器を船舶でアメリカ・テネシー州のオークリッジ国立研究所に運搬して解体すると言うもので、これに同意したカダフィ大佐は殺されました。ですから金正恩委員長がこれを受け入れるかどうか、そこが注目点です。

韓国の文在寅大統領は、金正恩委員長の提案した「段階的廃棄処理」と、そしてアメリカ軍の韓国からの「同時並行的な撤退」を支持しています。
リビア方式では「検証には時間がかかる。(非核化の)包括合意で段階的な履行しか解決方法はない」などと意味不明のことを述べたりしておりますね。

安倍首相ははっきりと「段階的廃棄ではダメだ」と述べております。つまり「また騙されるのか!」ということですね。過去にもう何回も「核開発はやらない」とアメリカを騙し続けてきた北朝鮮のことを指しているのです。トランプ大統領は理解していることでしょう。

また、会談では米英仏3カ国によるシリア攻撃についての意見交換もした模様です。安倍首相は「化学兵器の使用は極めて非人道的であり、わが国として断じて許すことはできない。化学兵器の拡散と使用は絶対に許さない」と述べ、3カ国の決意に対する支持を伝えたそうですが、ここで使われた化学兵器も北朝鮮製であることが疑われることは述べたのでしょうか?

アメリカ軍をシリアから撤退すると発表してからのアサド政権の化学兵器使用には。その必要性を感じません。また、この事件はシリアの反アサド側が流したテレビ映像から始まったものです。
その映像がフェイクだったとしたら・・誰が、いったい何のために・・これが国際社会というものでしょうね。

少なくとも核兵器の廃棄に関してはアメリカは譲らないでしょう。ですから会談決裂の可能性も高く、また、会談はしない可能性もあります。
会談が流れれば、金正恩委員長は「安倍が会談の邪魔をしてダメにした」として安倍首相の責任にしてくるでしょうね。現在の日本のマスコミと同じように、なんでも安倍の責任と・・

シリア毒ガス兵器と北朝鮮

トランプ大統領は、英仏と共同でシリアの化学兵器施設に対する軍事攻撃に踏み切りました。
シリアの後ろ盾であるロシアとイランとの対立先鋭化も覚悟の上で、化学兵器の使用や製造、拡散は「レッドライン(許容できない一線)」だとする立場を明確に打ち出したわけです。(実際はプーチン大統領の確認は取っているとか。駐留ロシア軍に被害はありません)

今回の攻撃は「シリアの化学兵器能力の無力化」ということで3カ所の目標に対して実行したとか。攻撃の効果次第では、今後追加攻撃を行う可能性も示唆しているということです。

しかし軍事評論家の鍛冶俊樹氏は、4月4日にアメリカ軍がシリアから撤退の意思を示した3日後に行われたことから、どう考えてもアサド政権がやったとは思えないと述べております。これではアメリカ軍に「出て行かないでくれ」と言っているようなものだと言うのです。

昨年、習近平主席とフロリダで会談中にトマホーク59発をシリアに打ち込んだトランプ大統領でした。しかしこの時はトランプ政権はアサド退陣を求めないと声明したのです。そうしたら4日後にシリアが化学兵器を使用しました。

つまり状況から見て、アサド政権は化学兵器を使用するメリットがないのに化学兵器を使っているということです。
しかも鍛冶氏は、シリアの化学兵器は北朝鮮製であると述べております。

このことから、この攻撃は北朝鮮がなんらかの形で関与し、アメリカ軍を中東に釘づけにして対北攻撃を回避する事が狙いではないかと言うのです。
アメリカは英仏をシリアに代理介入させて、米軍主力を予定通り東アジアに振り向ける作戦を行っているのですからね。
アサド政権は北朝鮮とともに、アメリカ軍をシリアから出さないようにするために、北朝鮮製の毒ガス兵器を使ったのではないか・・と言う訳です。

トルコに逃れたシリア難民は、このアメリカによる報復攻撃を「“不十分”な攻撃で不満」と漏らしているようです。そして「アサドは何人殺しても気にしない。大統領でいる限り、殺し続ける」と話しているとか。

北朝鮮がこのような生物化学兵器を開発していることは衆知の事実であり、日本も「天然痘」のワクチンが不足するのではないかとの懸念も聞こえます。
オウム真理教サリン事件から、にわかにクローズアップしてきた「毒ガス兵器」ですが、それが中東に拡散していることは、ある意味で当然のことかも知れません。

ことの起こりは「よど号ハイジャック事件」で当時の福だ政権が「人命は地球よりも重い」などとしてお金まで付けて犯人を北朝鮮に送ったことから始まったのではないでしょうか。
「世界共産主義革命」を信じてきた日本のサヨクは、その直後に重信房子をリーダーとする赤軍派がリビアに飛んでいます。

ここで北朝鮮と中東の技術協力の関係が出来たのでは無いかと考えられないでしょうか。無法国家北朝鮮の「共産主義革命と言う犯罪」と中東の連携は、オイルマネーを使って核兵器と毒ガス兵器の開発に取り組んできたように思います。
つまり北朝鮮と中東をつなぎ、オイルマネーと北朝鮮・金一族支配との関係を付けたのは日本の赤軍派だったとも考えられないでしょうか。

その後の拉致事件を考えますと、拉致された被害者の方々にも北朝鮮に嵌ってしまった人物も居るのではないかとも思います。彼らは説得工作はうまいと思いますのでね。
それゆえに拉致事件の解決が難しくなっているようにも・・・

アメリカ・トランプ政権は、シリア問題と北朝鮮問題が繋がっていることはご承知でしょう。安倍首相も知っているはずです。ですから北朝鮮の核の撤廃はゆずることの出来ない事案です。
ですからトランプ大統領は「話し合い路線」のディラーソン国務長官もマクマスター補佐官も解任して、北朝鮮の実態に詳しいCIAのマイク・ポンペオ氏を国務長官に付け、そしてリビアでカダフィ大佐を追い詰めたジョン・ボルトン氏を補佐官に起用して、そして17日からの安倍首相との会談に備えたわけです。

安倍首相は「金正恩委員長の言っている『段階的廃棄』は絶対認められない」という発言を16日に致しました。もちろんトランプ大統領の布陣に答えたものでしょう。
ボルトン補佐官は「リビア方式」を提言していますし、今回の日米会談でも「北朝鮮の核廃棄はリビア方式以外にはあり得ない」という声明を出すつもりだと思います。

もちろん金委員長は、リビア方式を採用した後カダフィ大佐が殺されてしまったことを知っておりますから、それを受け入れる事は出来ないでしょう。
トランプ大統領は、「もし命が欲しいなら、ロシアへの亡命は認めてやる」くらいのことは言うでしょうね。

もちろんこれは米朝会談が実現した場合のシナリオです。決裂することは判っていますから会談は「場所がない」などの理由で成されない可能性も高いのです。この場合はどちらの責任で話し合いが出来ないかが論争されるのでしょうね。

その場合、すぐに北朝鮮への空爆を行わないと、またシリアで毒ガスなどを使った攻撃が再開されますよ、きっと・・・

孔子廟訴訟・原告勝訴

何かと問題になっている孔子学園ですが、今回の勝訴は沖縄県那覇市の孔子廟訴訟で、原告の金城テル氏が勝訴した・・という一件です。

この孔子廟訴訟とは、沖縄県那覇市松山公園内に建てられた孔子廟が、久米崇聖会が立てた宗教施設であり、那覇市立の公園を民間の宗教施設が無料で使っていることに対する住民訴訟としてなされたものです。

この公園の土地使用を許可したのは当時の那覇市長であった「翁長雄志」現沖縄県知事でした。
そしてこの翁長知事は、那覇港から沖縄に入る入り口に2本の龍柱を建て、沖縄が中共の属領であるということを意味する龍のデザインを施し、その門から入って松山公園を通過するところに、この孔子廟を配置したわけです。
那覇港には多くの中国人が船で観光に来ております。多くは台湾からの観光ですが、当然その中に大陸の人物も混ざっていることは言うまでもないでしょう。翁長知事は彼らを歓迎するという意味でこのような状況を作り出したようです。

つまり中共に対する観光誘致と言うのが大義だったようですが、「翁長知事は沖縄を中共に売る気か!」という怒りの声も沖縄県民の間から上がっていました。もちろんこの声はサヨク・マスコミには載りません。ですからこの問題を知る日本国民はほとんど居ませんでした。
ただ、ネット上で見た多くの国民は、心配していましたけど。

沖縄の人々はおとなしく、このような危機に至ってもなかなか訴訟などという過激な行動は取りません。しかしここで一人の元教師「金城テル」氏が立ち上がったのです。先ず龍柱建立に異議を唱え、そして孔子廟の公園無料使用を訴えたのです。金城氏の訴えを弁護したのは徳永信一弁護士でした。

問題となった孔子廟が立ったのは2012年でした。以降、久米崇聖会(中国から渡って来た華人の子孫が作っていると言われる儒教の団体)がそこで宗教儀式を毎年行っていました。
しかしそれは沖縄文化との関連はなく、久米崇聖会が行う私的な儀式であり、市立公園を無料で使うのはおかしいというのが訴訟の内容です。つまり日本国憲法が定める第20条の政教分離の規定に違反していると言う事を争点に絞ったようです。ですから訴訟は憲法訴訟になりました。訴えた相手は那覇市なのです。

訴訟ですからもっと具体的に、「2016年4月から久米崇聖会が公園を使った使用料187063円/4カ月を市が請求しないのは違法である」というものだったようです。

2016年11月に那覇地裁はこの訴えを却下します。住民監査請求とこの訴訟の間には関係がないと言うのが理由だったそうです。政教分離の問題にはまったく触れておりませんでした。

そこで原告団は高裁に上告し、2017年6月に高裁はこの控訴を認め、再び那覇地裁にこの判決を破棄し差し戻したのです。

そして2018年4月13日までのこの裁判では、孔子廟が宗教施設かどうかが審議の中心となり、相手側は「宗教施設ではない」という主張をしていたようです。しかし大阪大学の儒教の専門である加地伸行先生の話で、「儒教は死と深く結びついた宗教である」という主張が認められ、原告勝訴の判決が出たわけです。

勝訴内容は、「2016年4月から久米崇聖会が公園を使った使用料187063円/4カ月を市が請求しないのは違法と認める」というものですが、那覇市が今後どうするかは判りません。
若し那覇市が請求をしなければ職務怠慢となりますが、金額は今後積み上がって行くだけです。那覇市が請求をした場合、久米崇聖会は金を払って宗教行事を続けるのか、それとも孔子廟を撤去するのかもまだ判りません。

さて、アメリカでは孔子学園が中共の情報機関であるという認識が強くなっております。中共で孔子学園が登場したのが2005年頃でした。それから「中国語と中国文化を世界に広める」といううたい文句で世界中に拡散していきます。日本では立命館大学に始めて孔子学園が設置されたことはよく知られています。
http://www.ritsumei.ac.jp/confucius/

孔子学園でなくとも、「中国語講座」などを開いて若い女性が講師となる集会は昔から行われており、餃子パーティなどと称する文化交流パーティと言うものを通じて「ハニートラップ」なども行わていたようです。
このような手法を組織化したのが孔子学園のように思います。

この孔子廟が孔子学園と関係があるのかどうかは判りません。沖縄にはまだ孔子学園は作られていないようです。もしかしたらこの孔子廟を核とした、孔子学園とは別の、未開地用の手法の展開を考えていたのかも知れません。
その出鼻をくじいた今回の訴訟は、対中戦争に対してかなりインパクトがあったようにも見受けられます。

このような中共のやり方を世界中が「卑劣・卑怯」と感じるようになってきましたが、当の中共はこのような手法が「頭の良い手法」であると考えておりますから、孔子学園が封鎖されればまた別の新たな「頭の良い方法」を考えて来るでしょう。

きりありませんが、これが中共との戦争だと考えれば良いでしょう。
ともかく金城テル氏とその協力者たちは、この戦争に先ずは勝利したわけですね。

米中戦争、どちらが先に撃つか?

台湾がクローズアップされてきました。もはや北朝鮮問題は影が薄くなりつつあります。「台湾旅行法」とか「潜水艦建造にアメリカ企業が協力容認」など、台湾を援助するアメリカの動きが本格化するにつれて、中共のイライラがつのり、ついに大規模な軍事演習やら観艦式が南シナ海や台湾海峡で行われ始めたわけです。

中共が軍事拠点化を進める南シナ海で、「中共史上最大規模」の観艦式を行い、台湾海峡では18日に実弾射撃軍事演習を行うため、台湾海峡の一部を航行禁止にすることを明らかにしたとか。

一方、東シナ海では尖閣諸島近海に領海侵入を繰り返す海警局が、ついに中央軍事委員会の指揮下に入りました。
日本の実効支配を崩すつもりで、現在も「日本の海保の船を中共の領海から追い払った」などと世界のマスコミを通して発信しているようです。
もちろんまだ日本の領海ではなく接続水域をうろついているだけなのですが・・・

中共は、なかなか自ら戦争を仕掛けたりはしません。現実の戦闘になれば勝ち目がないことは判っているからかも知れませんね。
ただ、「大きいことが正しい事」であり、「小さいことは悪い事」という野生動物的価値観があり、小さい日本を悪と見ているようで、それによる士気の高まりはあるのかも知れません。
南京や慰安婦などで過去の戦争の日本軍の悪(小さいから悪)を叫ぶ中共の本質的な部分は、小さい日本が大きな中国を攻めたことに対する、この価値観での怒りですからね。

この価値観があるから、大きな空母が欲しいのです。東シナ海に大きな空母が現れた時、それに対し、もし小さな船の海保や海自が戦闘に入ることは、中共側から見るとモラル違反なのだと思います。
小さくて性能が良い船が大きな船をやっつけるなどと言うのは、モラルとして許せないのが中共の価値観でしょう。
小さい国は大きい国に従うのが中華思想の平和なのです。人間性がどうであろうと・・ね。
習主席の演説を聞いても、そのような価値観に溢れております。

だからアメリカには「大国同士の付き合い」などと言って迫るわけで、意図的に小国日本を無視します。日本に対し居丈高に文句を言ってくるのは、そういう訳だと思います。

日本側は、小が大を制するところに価値観を持っております。大きい事が正しいなどという価値観は持っていません。
ですから小型で高性能な艦船を備えて、この巨悪に対峙するわけです。

先日、中共の原子力潜水艦が沖縄の宮古島と大正島の接続水域を抜けて行きました。潜水したままですから国籍不明船となり国際法違反になります。
やがて公海に出たこの「商」級攻撃型原潜は、浮上して中共の国旗を掲げました。

実は潜航中に海自のP3Cが発見し、護衛艦から繰り返し、この船に伝わるような形で警告を、相手にぶつけるように発していたと言います。(ソナーに聞こえるように警告音を出していた)

原潜の中では、艦が発見され、いつでも攻撃されるような状態で連続的に警告音をぶつけられ続けていたのですから、生きた心地はしなかったでしょう。
自衛隊だから爆雷投下はしない・・と判っていても嫌なものです。
ですから公海に出た途端に浮上、そして国旗を掲げたわけですね。浮上し国旗を掲げれば、国際法に準拠した航行になりますから。

公海に出たところで浮上したと言うのは、おそらく「接続水域を潜航したまま通過して見ろ」という命令が北京から出されていたのかも知れません。そして大国である中共に小日本がこのような事をすること自体が「悪」であるという中共なのでしょうね。だから国旗を立てたのではないでしょうか。一種の脅しとして。

このことから、今後押し寄せるであろう中共の海警艦船に対しては、海保は相手を苛々させる行動で侵犯を警告する作戦が良いように思います。
海上での操船技術は恐らく開示の方が上でしょう。中共の船乗りはまだ経験が浅いと思われますから、その差を利用して「苛々戦術」を取るのはどうでしょうか。(無数の漁船で来られますとこちらが苛々させられますけど)
苛々させればミスをおかしやすくなります。

最近のアメリカと中共の関係は相互にブラフを繰り返しているように感じます。「貿易戦争」と言われておりますが、中共の度重なる国際法無視の暴挙を放置すれば世界は無法状態に陥ってしまうことは間違いなく、それを防止するためにはどこかの国が中共への制裁処置を取らなければなりません。もちろんそれは日本でも良いわけです。

アメリカ、トランプ大統領はすでに中共との対決を決めたようです。やっていることが対中強硬姿勢ですからね。
そうでもしないと、あの中共の侵略姿勢は止められないでしょうから。この姿勢は「最初にそちらが撃てば即戦争」という姿勢の様に見えます。

これからの米中外交が、このような状況の中で行われることを・・我が国も覚悟しておかなければなりませんね。

自衛隊、日報問題とは?

昨年2月、稲田朋美前防衛相が国会で「存在しない」と説明していた自衛隊のイラク派遣時の日報が陸上自衛隊、航空自衛隊の順に見つかりました。
稲田前防衛相は確かに統合幕僚監部に日報捜索を指示したそうですが、その統幕監部が陸自などに明確に伝えていなかったことが原因のようです。

稲田前防衛相の指示に押しが足りなかったのか、それとも統幕監部が意図的に自衛隊各部署に伝達しなかったのか、そこが焦点になるのではないでしょうか。

新しく、陸上自衛隊南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報も見つかったそうです。日報には各部隊の隊員が書いた「隊員の感じ方」も含まれており、その中には「戦闘」とか「銃撃戦」などの言葉も含まれていて、あの占領憲法に抵触するかもしれないと言うことで、意図的に出さなかった可能性もあるのではないでしょうか。

本来は、各国ともこのような日報は軍事機密として公には出さないもののように聞きました。多くの戦場では、作戦ミスもあるでしょうし、情報操作されて失敗するケースもあるのではないでしょうか。これらが判るのは各兵士達の日報かも知れません。
ですから一般的に統合幕僚は、このような日報を公にしたりはしないのかも知れませんね。

我が国は、占領憲法に「戦争はしない」と書かされていることから、「戦闘地域への自衛隊派遣は憲法違反になる」という解釈があり、もし日報に「戦闘」だの「銃撃戦」などの言葉が出てくると憲法違反が国会で問われます。
それゆえに、無意味な国会論戦を避けるために意図的に公にしなかったことが考えられます。

統幕監部の鈴木敦夫総括官は、「昨年2月22日に当時の稲田朋美防衛相によるイラク日報の再捜索の指示を関係部署に伝えたメールは、必ずしも正確に稲田氏の意図を伝達したといえない」と述べているそうです。
このような再捜査をメールで伝えたことが、その意思を曖昧にしてしまい、このような意思伝達に支障が出たという事かも知れませんね。(メールでは意思とか感情は正確に伝わらないようです)

今回は小野寺五典防衛相が、統幕への集約作業を原則4月20日までに終えるよう求める通達を出しているそうです。
安倍首相は、この日報問題について「シビリアンコントロール(文民統制)にも関わりかねない重大な問題で、極めて遺憾だ」と陳謝したそうですが、ある政府高官は「隠す必要がある内容ではない。どんどん出せばいい」とも述べております。

この日報問題でも、先の森友・文書改竄でも野党などが主張する首相官邸の指示や関与を示す証拠は見つかっておりません。たんなるマスコミの印象操作だけが際立っているようです。

二階俊博幹事長は記者会見で、「誠に残念でならない。明けても暮れてもこういうことに終始するというのは国民の皆さんもうんざりしているだろう。われわれも実際はうんざりしている」と不快感を露わにしたとか。

朝日新聞は、また「加計学園」問題で、「当時首相秘書官だった柳瀬唯夫経済産業審議官が愛媛県の担当者らに『本件は首相案件』と述べたと記された文書が存在する」という報道を行いました。

また朝日が・・と思われる方も多いでしょうね。明らかに国会を空転させ憲法問題を審議させないようにしている「何者か」が存在していることを示しているようにしか見えませんね。

この柳瀬唯夫経済産業審議官は、この朝日の報道について、「自分の記憶の限りでは、愛媛県や今治市の方に会ったことはない。私が外部の方に対して、この案件が首相案件になっているといった具体的な話をすることはあり得ない」とコメントを発表しております。
この件については愛媛県知事が「備忘録としてそのような文書が存在していたようだが、備忘録には保管義務がないため、確認は出来ない」と述べたとか。

このところ「嘘」でもなんでも記事にして、世の中を混乱させ「憲法議論」をさせないように暗躍しているグループがあるようです。
これまではマスコミの後ろに隠れて、世論がマスコミに誘導されることで内閣が倒されてきた経緯があります。国民の方々も薄々は感づいておられていたかも知れませんが、それがいつも表現として使うサヨクという反日活動の裏側というか、戦後既得権益死守の団体というか、そういう裏社会の面々ではないでしょうか。

ここに中共などのインベージョン(侵害)戦争を仕掛けてくる敵対国家が付け込むのは当然であり、その結果我が国の政治が国民の希望する方向からいつも逸脱してきて、戦後も70年以上が過ぎてしまったというのが現実ではないでしょうか。

森友問題は、マスコミには出せない「同和問題」が絡んだ財務省への恐喝事件であり、加計学園問題は既得権益に絡む獣医学部(これも同和と関係がありそうですが)の問題に過ぎません。
それをあたかも安倍首相の関係する大事件のように演出し、憲法議論をすべき2017年1年間の国会を空転させました。

自衛隊の日報問題などは、放置された占領憲法が巻き起こした事件としか見えません。国家防衛についてあいまいな憲法であり、その裏には「防衛をアメリカ軍にゆだねさせる」ことによって日本の独立を妨げる謀略があることは、すでに多くの国民の知るところです。

憲法改正とは、ようするに「国防を日本国民の手で行うことが出来るようにすれば良い」・・わけで、細かいところは時間をかけて、世代交代の過程でマスコミ・サヨクの衰退とネットによる国民の覚醒を持って行えばいいのではないでしょうか。

だからこそ安倍内閣は「9条に3項を追加して自衛隊を明記」と提案をしたわけです。
なぜなら、国際情勢がすでに日本の自主防衛を必要とするようになってしまったからです。我が国は、台湾にも、フィリピンにも、そしてインドネシアやタイ、ベトナムにも責任がある国家です。

このような攪乱・謀略で本来の目的を失ってしまってはならないと思うのです・・・

中共の反発に怯まないアメリカ

現在のアメリカは2つに分裂しているようです。一方はトランプ大統領を支持したアメリカ・ファースト派で、もう一方はウォール街を核とする経済グローバル化派です。
そしてウォール街は中共の江沢民派と結びつき、仕方なく習政権も副主席に江沢民派の流れをくむ王岐山氏を抜擢したわけです。

キッシンジャー氏の後継者のスティーブ・シュワルツマン氏も登場して、中共とアメリカ・ウォール街は複雑な動き方をし始めます。
そしてこの動きには、トランプ政権も噛んでいるようですが、

ともかくトランプ政権は、台湾旅行法(事実上の台湾独立支援)を可決成立させた後、対中貿易戦での中共の不正を糺すとしてアルミ・鉄鋼に関税をかけました。
中共の報復関税を尻目に、さらに通商代表部を通して知的財産権を侵害する中共に追加関税を課す対中商品リストを公表して25%の追加関税を課すことを発表します。

台湾の蔡政権は昨年12月に公表した「国防報告書」で米台間の軍事交流について述べました。そして今、アメリカは台湾の潜水艦自主建造計画にアメリカ企業の参加を許可したのです。
トランプ政権下で米台の軍事関係の強化が進めば、西太平洋や南シナ海で活動を活発化させる中国海軍にとり、大きな制約となることは間違いないでしょう。

「中山科学研究院」の幹部は「必要な技術25項目のうち、エンジンなど6項目は海外からの調達が必要」と述べております。
海外からの技術移転ができない場合、自主開発せざるを得ないとの認識を示した上で、「システム統合が最も困難だ」と話したとか。
最初の就航は2021年を目標にしているそうです。

沖縄からフィリピンを結ぶ第1列島線を台湾が守れば、北方は北極海航路を守る為に必然的にロシアが動かざるを得なくなるでしょう。
更に南シナ海にはフォリピンとベトナムに対してアメリカ軍が主力を注ぐことになるように思われます。

空白地帯となるのが日本列島そのもので、沖縄と北海道の沿岸の土地を買いあさる華人の目的も、太平洋への出口を求めている中共にとっての「柔らかい土」である日本本土を狙っていることは間違いないと思われます。

その日本は、鹿児島県の大隅諸島から沖縄県の与那国島までの南西諸島の、いわゆる「防衛の空白地帯」の防衛にようやく着手し始めたようです。
南西諸島周辺の海空では、最近は中共の艦船の侵攻と領空侵犯が頻発し、いつ島嶼侵攻がなされるか判らない状況になってきています。

本来であれば主要な島嶼に軍事基地を設けて、防衛に努めるのが軍事の常識化も知れませんが、なにしろ占領憲法がいまだに生きている我が国にとって、それが憲法違反になるようで、仕方なく島嶼奪還を専門とする「離島奪還専門部隊『水陸機動団』」が陸自に創設されました。

3月27日に新設された水陸機動団は、現在2100人体制で運用され、2個の機動連隊、戦闘上陸大隊、後方支援大隊などで構成されているそうです。
装備には、この秋に納入される予定のオスプレイ17機と、水陸両用車「AAV7」12両が予定されているそうですが、今年2月に陸自ヘリが佐賀県内の民家に墜落した事故の影響で、なかなか計画通りに進んでいないようですね。

AAV7も、20世紀に作られたアメリカ製の古い水陸両用車で、水上速度は時速13キロしかありません。「狙い撃ちされる」との懸念が自衛隊員からも出ているようです。
水陸機動団長の青木伸一陸将補は、「まだ能力は完全なものではない」と課題を認めていて、防衛省は国産化を視野に入れた水陸両用車の技術研究を進めていると言うことです。

中共は、「001A型」と言われている新型空母を現在建造中で、昨年4月に進水を行っています。現在は内部設備の工事中で、就役は2020年となる見通しだと言うことです。
この中共の動きに対して、アメリカは日本の自衛隊、台湾軍、そしてベトナム軍などと共に中共封じ込め作戦を展開しているように見えます。

ですから習政権がアメリカに対して報復関税を掛けようが、何をしようが怯まないわけです。
「米中衝突を回避するには、中共の軍事力増強の基礎である経済力を弱め、一方でアメリカの国防緑を増強することで、中共によるアメリカ覇権への挑戦意欲をそぐしかない」というのはピーター・ナバロ氏の言葉ですが、トランプ政権はこれを実行に移し始めたようですね。

日本の電波利用法は遅れている

電波オークションが話題に上っています。世界の多くの国々ですでに主流となりつつある電波オークション制度とは、ある一定の期間を決めて電波利用権をオークションに掛け、高い価格を付けた業者に使用権を渡すと言うものです。

発信設備などは従来の業者のものを借りるなどして、内容(コンテンツ)を作成し放送するわけです。
オークションで落札した企業は、コンテンツ発信会社に転売できますし、コンテンツ発信会社はドラマやニュースなどを自由に編集して視聴者に届けます。
このコンテンツにはスポンサーが付き、商品を売り込むコマーシャルも出来るわけです。

そしてこの中には、政府広報とか政党の放送なども入ってかまわないことになりますから、現在の放送法第4条の「公平な放送を行う」などと言うのは無意味になります。
視聴者は、番組を複数見て、自己判断で真実はどこにあるかを判断するわけです。

ジャーナリストは自分の技量で取材したニュースなどをコンテンツ発信会社に持ち込み、その時間枠で流してもらいます。費用は自費だったりスポンサーがついたりとさまざまでしょう。
また、スクランブルで有料放送も可能です。企業が自社のPRに使うことも可能になります。

つまり電波オークション制度で様々な新しいビジネスが展開されることが期待できますし、すべてが偏向報道になりますから、偏向報道を取り締まる必要はなくなります。
もちろん公序良俗に抵触する番組は他の法律によって取り締まる必要がありますが、それは現在のインターネットと同じです。

さらに携帯電話の電波の枠をもっと広げる必要もあるでしょう。そして災害時にも止まらないような発信ネットワークも必要で、そのような技術開発や法的準備も居るでしょう。
災害時は携帯やスマホによって、その人物がどこに居るのかを特定し、その場所に適した情報が受信できなければなりません。携帯などは漁方向性ですからGPS機能でその人の現在地を特定し、その場所での非難情報を届ける必要があるからです。一か所の避難場所に集中して二次被害が出ないようにするのにも有効です。これは現在の放送のやり方では出来ません。

現在の日本の電波利用は、1950年台の技術環境に准じたものです。世界各国はすでに21世紀の電波環境に準じて手法を変えておりますが、日本だけがまったく話題にも上りませんでした。

その理由が電波使用権という戦後の既得権です。NHK、各民放などの強力な既得権益があり、しかも各民放は新聞社が所有し、安い電波使用料で莫大な利益を上げているからです。

この新聞社とテレビ放送局が同じ経営体質であることが、この既得権を崩せない理由でした。
テレビの普及は100%以上となり、「なんとなく点けたままで見ている」という人が多いわけです。このようなテレビ洗脳環境の中で、「電波行政を変える」などという政治家が居たら、その政治家は各放送局と新聞によってボコボコにされます。
そして次の選挙に落選してしまうわけです。テレビの洗脳効果が現れるからで、ですからこの既得権を壊すのは至難の業なのです。

そこに安倍政権が切り込みました。電波オークション制度の検討が始まったのです。放送法の改革も検討課題に挙がっています。
当然のことながら新聞とテレビはこれを無視します。
外国資本の参入を認めるという点で、保守系からも反対されているようですが、コンテンツで対抗することを考えればいいのではないでしょうか。もちろん電波の買い占めは法律で禁止しなければなりませんが。

現在、安倍政権の支持率を下げたのは、この無意識に見ているテレビ放送のおかげではないでしょうか。安倍政権を「変わった方が良い」などと言っている人達の多くが、「何故ですか?」という質問には答えられません。ながらテレビで洗脳されているからではないでしょうか。

森友問題なども安倍政権の足を引っ張るのが目的で、その理由は電波利用の既得権を守るためだけかも知れませんね。
しかし電波オークション制度はもはや避けられない問題であるような気がします。国民の意識向上のためにも必要であり、岩盤規制撤去の神髄のように思います。

NHKがスマホによるワンセグ視聴には「課金してよい」という判決を出しました。スマホの目的は双方向性の電波利用であることをまったく意識していません。
スマホは受信機であると同時にカメラであり取材機器なのです。それが何を意味するか、よく考えるべきことであると思うのですよ。
事件に遭遇したスマホが、その映像をNHKに送ろうとした時、NHKは対応できるのかどうか、出来なければ料金を払う必要はないと思いませんか。新しい放送局としての機能を持っていないと言うことで・・・

電波オークションはこのような新しい放送局を可能にして行くことでしょう。それを阻害しているのが、NHKであり、他の旧メディアの存在なのです。