「Q」というハンドル名でネット掲示板(アメリカにある2チャンネルのようなもの)に書き込みが始まったのは2017年の秋ごろとか。
このQの書き込みは、主として「ディープステート」を攻撃するものであり、これに同調するアメリカ国民の共感が、アノニマス(匿名)達の支持を生み出し、やがて「Qアノン」という集団に成長していったようです。
「反ディープステート」ですから、当然「熱烈なトランプ支持」となるわけですね。ディープステートはトランプ大統領が2016年の選挙の時に始めて公の場で使った「アメリカを牛耳る深層政府」という意味の言葉で、それと戦うトランプ氏を強調するために使われました。
Qアノンがどういう集団かを知るには、先ずディープステートとはどんな集団化を知らなくてはなりません。そしてディープステートを知るには、結局アメリカの歴史を知らなければならないことになります。
アメリカという新大陸を発見したのはコロンブス。そしてその後大量の欧州人がこの新大陸にやってきます。そこにプロテスタント達が居たわけです。
カルバンが提唱したプロテスタント(細かいことは省きます)が「労働すること」を「神が祝福すること」とする信仰が新大陸で資本主義を成功させます。
南北戦争を経て産業化したアメリカは生産性向上のために莫大な資本を必要とします。そこに現れたのがユダヤ金融、即ち英国のシティでありロスチャイルドなどの大富豪。労働しないで金融で生活する連中だったわけです。
アメリカが次々と生み出す新発明。銃器、電気、自動車、飛行機。産業の発展は莫大な資源が必要とされ、そして大きな市場が必用とされ、そして莫大な利益が生み出されました。
故にこれらは世界各国の奪い合いとなり、さまざまな戦争が誘発されます。そして第一次世界大戦、第二次世界大戦と人類は殺戮の生産性まで上げていきます、
産業が生み出す莫大な利益は、やがて財閥を作り再投資による更なる利益追求が行われます。その莫大な余剰資本は、その大きさに対応する企業などの株価を自由に操れます。
株式価格を操作できると、他の投資家から投資資金を奪うことも可能です。そこに金融の戦いが生まれ、投資だけに長けている頭脳が、より金融資本を大きくして行きます。
そして金融投資家は、一般の国民も巻き込みながら、より莫大な利益を得ようと、国家の政治機構までも動かし始めたわけです。
政治まで動かすようになった彼等を、誰言うとなくディープステートと呼ぶようになった訳ですね。
もしあなたが投資を行っていて、損していたりちょぼちょぼだったりしたら、それは彼らの犠牲者であり、もし株価の変動が匂いで判って大きな利益を上げられる人ならば、その未来はジェフリー・エプスタインの道かも知れませんね。社会的な経験なく大金持ちになる悲劇です。
政治を金で操るのは、民主主義であればどの国でも法律違反でしょう。しかし現実には選挙で勝つにはお金がかかります。ですからディープステートなるものが跋扈してきたのでしょう。
一般国民の支持で寄付金が集まっているとしても、そこにはマスコミの力や遊説のための交通費なども利用しますからお金がかかります。
そこを巧みに使ったディープステートの政治介入がアメリカの、あるいは世界各国の政治を操作し始めたとも言えるでしょう。
ところが、インターネットの普及で、マスコミの力や遊説のための交通費など無くても、政治的発信が出来る様になってきたわけです。
ディープステートに牛耳られ、イデオロギー的な社会主義やグローバル経済などを謳うマスコミに対抗し、ファクトとエビデンスを重視した自由な発言が出来る様になってきました。
現在は武漢コロナウイルスのパンデミックが人類を襲い、その結果個人を守ってくれるのは国家の政府しかないことがはっきりしてきました。
そのために「国家主義」が動き出し、ディープステートが利用してきたイデオロギー、社会平等主義やフローバルスタンダードが攻撃されます。
「国家主義」を進めるトランプ政権。そしてそれを応援する草莽が、「Qアノン」という集団にまとまって行ったようです。反ディープステート、反エスタブリッシュメントのQアノンです。
共和党全国大会で、ホワイトハウスで米大統領選指名受諾演説を行ったトランプ大統領です。しかしその外側では黒人などが大統領を誹謗するデモを行っていたとか。
そこに集められた者は恐らくディープステートの資金によって動いたものと思います。共和党内部にも、トランプ大統領を批判しているかつての重鎮が「反トランプ」を叫んだりしていますが、バイデン候補の支持率は横ばいで、劣勢にあったトランプ大統領への支持率がその差を縮めております。
いよいよ大統領選まで約2か月、「Qアノン」は架空の陰謀集団として、ネット上でホントか嘘か解らないようなジョーク的な書き込みでトランプ候補を支援しているようです。
Qアノンの反ディープステート発言が、これからも続くと良いですね。