スーパーチューズデーの結果は

3月3日のアメリカ大統領選挙のスーパーチューズデイの結果は、これを書いている時点ではまだ判りませんが、どうやら実業家のトム・スタイヤー氏と、同性愛を公表して立ったピート・ブティジェッジ氏は大統領選から撤退したようです。

この2名が撤退すると、彼らを支持していた票がどこへ流れるかが問題になります。そしてどうやら「ジョー・バイデン氏」に流れたようです。

スーパーチューズデイの投票結果は、バイデン候補が劣勢とみられた南部のテキサス州で勝利し、さらに他の9州で勝利を確実にしました。
そしてあと3州でサンダース候補との戦いが続くようです。

ブルームバーグ氏はこのスーパーチューズデイから参戦しましたが、バイデン氏にもサンダース氏にも追い付けないようです。
テレビ討論会などでブルームバーグ氏が標的となり、ボロボロにされてしまったことが原因と言うことです。クリントン政権の時には参謀で活躍したブルームバーグ氏ですが、そのクリントン政権が対中関係であまりにも中共寄りの政策を取ったことが、現在の中共からの経済的脅威を生んでいることが明確になっていることから、民主党員の間でも評判が悪いのでしょう。

エリザベス・ウォーレン女史やエイミー・クロブシャー女史はかなり差が付けられているようです。

民主党のトップたちは「ドナルド・トランプ大統領に勝てる人物」を求めています。
しかし現在のところ、サンダース候補もバイデン候補もトランプ大統領に勝てるとは思いません。

サンダース候補はほとんど共産主義に近い社会主義者です。人気があるのは「奨学金の返済を棒引きにする」という点にあるようです。

日本と違ってアメリカの奨学金は金額も利息も高く、よほど成績が良くてしゅうにゅうの良い仕事に就かない限り返済は苦しいわけです。
40歳を過ぎても返済が終わっていない人達が一杯いる現状で、サンダースの「奨学金棒引き政策」が受けているのは間違いがなさそうですね。

しかしアメリカは子供が大学に行くための費用を親が出すことは極めて少ないそうです。富豪の息子や娘も大学の学費はアルバイトなどで子供自身が払っているそうで、ゆえに奨学金を受けることが半ば常識となっているとか。
日本の場合は多くが親が出しますから、サンダース人気は判らないかも知れませんね。

経済的にも、若い世代が長期に渡る借金をしてくれれば、それだけで市中資金が増加するわけですから景気高揚の役に立っているのでしょう。
そしてそれが子供達が勉学に励む原因でもあるわけです。ですからサンダース氏の政策は全米の有権者から見ると少数派のような気もします。
つまりサンダース候補では大統領には勝てないということです。

一方、ジョー・バイデン候補はウクライナ問題で息子の汚職疑惑があります。これをトランプ大統領にすり替えて「ウクライナの大統領に圧力を掛けた」として大統領弾劾まで持って行った民主党ですが、アメリカ国民の多くはその「嘘」をご存知でしょうし、トランプ大統領はバイデン氏の息子のスキャンダルを選挙で追求するカも知れませんね。

困った民主党がのぞみを託したのが「マイケル・ブルームバーグ氏」だったようです。
中道派のブルームバーグ氏はもともとは共和党寄りの立場を取っていたようですが、クリントン政権の時に民主党に寝返ったような気もします。

ブルームバーグと言えば経済・金融情報を配信する通信社で、放送事業を手がけるアメリカ合衆国の大手総合情報サービス会社であって、そのCEOがマイケル・ブルームバーグ氏というわけです。元ニューヨーク市の市長であったことから政治経験はあるわけです。
しかしイマイチ、アメリカ国民の受けは悪いようですね。

サンダース候補は西部カリフォルニア州でバイデン候補にリードを付けているようです。また西部コロラド州とユタ州では勝利したと言うことです。

というわけで、今後はジョー・バイデン候補とバーニー・サンダース候補が競うことになりそうですね。
アメリカの大統領選挙は代議員による投票で決めていきます。ですからこの代議員が土壇場で投票する候補を変えてしまうこともあり、結果がどうなるかは判りませんが、6月の各州予備選を経て3979人の代議員の過半数(1990人)を獲得した候補者が、7月の民主党大会で正式に民主党の大統領候補として現職の共和党トランプ大統領とやり合うことになります。

武漢肺炎のコロナウイルスがアメリカ国内でも広がりそうな気配があり、このスーパーチューズデイ以降の大統領選の集会がどこまで開けるかという懸念もあります。
現在は武漢の新型コロナウイルスで死者が6名になりました。日本からの入国も禁止されそうです。

だからといって大統領選挙は止めるわけにはいきませんからね。

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