2月9日午前10時34分、種子島からH2Aロケット41号機で打ち上げられた衛星は、主として「北朝鮮」と「中共」の監視を強化する目的で作られた「光学衛星7号機」です。
これは近く寿命を終える光学5号機の後継機で、日中の晴天時に地上を撮影するものです。
識別可能な物体の大きさは30センチ以下、北朝鮮の軍事施設や東・南シナ海を航行する中共の艦船などを詳しく調べることが目的です。
ヒューミントが憲法などの制約で出来ない日本にとって、このようなシギントを目的とした衛星で安全保障を担うのは当然の事でしょう。
開発経費は約343億円、打ち上げ費は約110億円だと言うことです。
情報収集衛星には、光学衛星とレーダー衛星があり、確実に映像でとらえられるのが光学衛星、そして悪天候や夜間でも捕らえられるのがレーダー衛星です。
現在運用されているのは、「光学衛星」が2機と「レーダー衛星」が5機の7機の体制で行われています。
4基あれば地上のどこでも1日1回以上撮影できる本格運用が可能ですが、動きの早い軍事情勢の元、日本政府はこの体制を令和8年度までに10機体制に持って行く考えです。
今回種子島から打ち上げられたH2Aロケット41号機は、今年1月27日に打ち上げられる予定だったもの。
地上設備の不具合が発見されて急遽打ち上げ中止に追い込まれ、原因の究明と地上設備の改修が行われていました。
我が国の情報収集衛星は、1998年の北朝鮮による「テポドン」発射事件から始まります。
当時、我が国の宇宙開発は「平和利用に限る」という決まりがあり、偵察衛星のような軍事衛星は保有できず、民間の地球観測衛星が撮影した画像を購入したり、アメリカから提供を受けたりといった形で衛星写真を利用していました。
しかし、実際にテポドンが発射されそれを事前に察知できなかったという「テポドン・ショック」が起きて、それまでの慣例を打ち破り、事実上の偵察衛星を導入することが決断されました。
開発が始まり、衛星の打ち上げは2003年から始まります。初期の頃、2機の衛星が打ち上げの失敗で失われますが、その後は順調に配備が進み、8機あると、単純計算では半日に1回、どれかの衛星が地球上のあらゆる地点の上空を通過すろことになります。
この偵察衛星は地球を南北に回っています。周期的にある地点の上空を通過できるように回る軌道が調整されます。
残念ながら静止衛星のように、ある場所を常時監視し続けるようなことは出来ません。
この日本の偵察衛星を管理・運用しているのは内閣官房の内閣情報調査室にある内閣衛星情報センターです。
そして情報収集衛星が撮影した画像や分析結果は、特定秘密保護法に基づく特定秘密に含まれているために、一般に公開されることはありません。
安倍政権において内閣官房がきちんと我が国の為に働いているかどうか、若干心配なところもありますが、現在の政権がいつまでも続くわけではありませんから、しっかりとした運用を行って欲しいですね。
現在の戦争が情報戦であることはご承知の通りです。
中共はインターネットを駆使して不特定多数の情報を入手し、それを使って世界を自由に操ろうという作戦に出ているようです。(5G問題など)
そして日本をアメリカから切り離し、中共の配下に置いてアメリカと対峙する計画と見えます。
そのために日本の政治家や公務員を金と女で懐柔し、マスコミを手ごまにしているようです。
このような情報戦では衛星情報が役に立つのかどうか疑問点もあります。
しかし日本の衛星情報は自衛隊だけでなくアメリカ軍との情報共有が行われているでしょう。ですからこの情報共有がある限りアメリカは日本を手放せないはずです。
悪質な親中派である二階俊博幹事長を狙ったIR疑惑ですが、今、秋元司衆議院議員とその周辺で収めて逃げ切ろうとしているようです。
北海道で土地を爆買いし、アイヌ問題を使って「一国二制度」などという状況を作り出し、侵略を完成させようとする作戦に出てきた中共ですが、それをアメリカは見抜いていたようですね。
北海道でFBIが活動を強めてきたのは2年ほど前だと言うことです。ロシアがプーチン大統領をして北方領土の返還に関し、「アメリカ軍が基地を作るかも知れない」という理由を持ち出して拒否を示したころと一致します。
アメリカの偵察衛星情報(写真)を見れば、北海道が現在中共によってどのくらい蹂躙されているかが判るからです。ロシアは今後米軍が北海道に出てくる可能性を見て取ったのでしょう。
今後アメリカが北海道でどのような布陣を取るかは判りませんが、衛星情報は今後も有益な情報源として安全保障に貢献することでしょう。
まずはH2Aによる情報収集衛星の成功、おめでとうございます。