米中戦争、どちらが先に撃つか?

台湾がクローズアップされてきました。もはや北朝鮮問題は影が薄くなりつつあります。「台湾旅行法」とか「潜水艦建造にアメリカ企業が協力容認」など、台湾を援助するアメリカの動きが本格化するにつれて、中共のイライラがつのり、ついに大規模な軍事演習やら観艦式が南シナ海や台湾海峡で行われ始めたわけです。

中共が軍事拠点化を進める南シナ海で、「中共史上最大規模」の観艦式を行い、台湾海峡では18日に実弾射撃軍事演習を行うため、台湾海峡の一部を航行禁止にすることを明らかにしたとか。

一方、東シナ海では尖閣諸島近海に領海侵入を繰り返す海警局が、ついに中央軍事委員会の指揮下に入りました。
日本の実効支配を崩すつもりで、現在も「日本の海保の船を中共の領海から追い払った」などと世界のマスコミを通して発信しているようです。
もちろんまだ日本の領海ではなく接続水域をうろついているだけなのですが・・・

中共は、なかなか自ら戦争を仕掛けたりはしません。現実の戦闘になれば勝ち目がないことは判っているからかも知れませんね。
ただ、「大きいことが正しい事」であり、「小さいことは悪い事」という野生動物的価値観があり、小さい日本を悪と見ているようで、それによる士気の高まりはあるのかも知れません。
南京や慰安婦などで過去の戦争の日本軍の悪(小さいから悪)を叫ぶ中共の本質的な部分は、小さい日本が大きな中国を攻めたことに対する、この価値観での怒りですからね。

この価値観があるから、大きな空母が欲しいのです。東シナ海に大きな空母が現れた時、それに対し、もし小さな船の海保や海自が戦闘に入ることは、中共側から見るとモラル違反なのだと思います。
小さくて性能が良い船が大きな船をやっつけるなどと言うのは、モラルとして許せないのが中共の価値観でしょう。
小さい国は大きい国に従うのが中華思想の平和なのです。人間性がどうであろうと・・ね。
習主席の演説を聞いても、そのような価値観に溢れております。

だからアメリカには「大国同士の付き合い」などと言って迫るわけで、意図的に小国日本を無視します。日本に対し居丈高に文句を言ってくるのは、そういう訳だと思います。

日本側は、小が大を制するところに価値観を持っております。大きい事が正しいなどという価値観は持っていません。
ですから小型で高性能な艦船を備えて、この巨悪に対峙するわけです。

先日、中共の原子力潜水艦が沖縄の宮古島と大正島の接続水域を抜けて行きました。潜水したままですから国籍不明船となり国際法違反になります。
やがて公海に出たこの「商」級攻撃型原潜は、浮上して中共の国旗を掲げました。

実は潜航中に海自のP3Cが発見し、護衛艦から繰り返し、この船に伝わるような形で警告を、相手にぶつけるように発していたと言います。(ソナーに聞こえるように警告音を出していた)

原潜の中では、艦が発見され、いつでも攻撃されるような状態で連続的に警告音をぶつけられ続けていたのですから、生きた心地はしなかったでしょう。
自衛隊だから爆雷投下はしない・・と判っていても嫌なものです。
ですから公海に出た途端に浮上、そして国旗を掲げたわけですね。浮上し国旗を掲げれば、国際法に準拠した航行になりますから。

公海に出たところで浮上したと言うのは、おそらく「接続水域を潜航したまま通過して見ろ」という命令が北京から出されていたのかも知れません。そして大国である中共に小日本がこのような事をすること自体が「悪」であるという中共なのでしょうね。だから国旗を立てたのではないでしょうか。一種の脅しとして。

このことから、今後押し寄せるであろう中共の海警艦船に対しては、海保は相手を苛々させる行動で侵犯を警告する作戦が良いように思います。
海上での操船技術は恐らく開示の方が上でしょう。中共の船乗りはまだ経験が浅いと思われますから、その差を利用して「苛々戦術」を取るのはどうでしょうか。(無数の漁船で来られますとこちらが苛々させられますけど)
苛々させればミスをおかしやすくなります。

最近のアメリカと中共の関係は相互にブラフを繰り返しているように感じます。「貿易戦争」と言われておりますが、中共の度重なる国際法無視の暴挙を放置すれば世界は無法状態に陥ってしまうことは間違いなく、それを防止するためにはどこかの国が中共への制裁処置を取らなければなりません。もちろんそれは日本でも良いわけです。

アメリカ、トランプ大統領はすでに中共との対決を決めたようです。やっていることが対中強硬姿勢ですからね。
そうでもしないと、あの中共の侵略姿勢は止められないでしょうから。この姿勢は「最初にそちらが撃てば即戦争」という姿勢の様に見えます。

これからの米中外交が、このような状況の中で行われることを・・我が国も覚悟しておかなければなりませんね。

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